特注品開発、設計、製作

 Atmospheric CO2 Gas Control Unit AC-001型
  説明:クローズドセル渦相関方式CO2/H2O測定システム専用設計のガス切替装置。クローズド渦相関法式専用のシステムです。最大流量15Litter/minを達成。サンプルガス流路をとにかくストレートにしたモデルです。2000年、北海道大学天塩研究林に設置、現在も稼働中です。右に見える透明カラムは凝結水トラップ用カラムです。フロートレスレベルスイッチを組込むことで、配管内部の凝結水をトラップ、自動排出します。



Atmospheric CO2 Gas Control Unit AC-003型(フルスペック)
     説明:上記、流量番長がコンパクトになり、PC制御が可能なモデル。外形寸法はLI-COR LI-7000と同じに設計した結果、SUSチューブの曲げ加工は歩留まり最悪で、制作者泣かせの設計。最大流量11Litter/min。電磁流量計を採用し、フロート式流量計による配管内の凝結を排除し流量損失も低減しました。市販インラインタイプのフィルタはエレメントの交換が難しいので、SUS316材削出にて製作。ターンフロータイプとなり、エレメント交換は慣れると1分以内で可能。電磁バルブのコントロールはUSBリレーを使用しPCから制御できます。LI-7000のRS232C出力をPCロギングすれば、本ユニット、LI-7000、ノートパソコンの3点のみのシンプルなシステム構成が可能。Windowsのリモート機能でデータ収集、キャリブレーションなど出来てしまいます。2001年九州大学応用力学研究所、九州大学力学シミュレーションセンターにより福岡県対馬青海の山中に設置。写真はカバー(フタ)を取り外した状態です。写真入り取扱説明書はこちらへ

Atmospheric CO2 Gas Control Unit AC-004型
   説明:AC-004型は、姉妹品のAC-003型からPCリンクユニット、密閉ふた、NDIR&AC-003コントロールソフトウェア、DC電源などを省略。ガス切替装置だけの機能に絞り、シリーズ最小サイズにしました。で、なんでフタまで取ってしまったかというとタワーに設置する際、キュービクルという密閉箱に入れてしまいます。ダイアフラムの交換などで手が入りやすいようにフタがないのです。必要なものしか付いていない仕様ってことです。軽量なのでバックパックに入れて運べてしまいます。



   


Atmospheric CO2 Gas Control Unit AC-004-HD型
   説明:AC-004型を改良、使いやすくしたモデルで、SUS配管をフッ素樹脂チューブに、SwagelockユニオンをPISCOユニオンに変更する事で歩留まりを良くし、流量計も電磁式ではなく浮子式にすることでコストを抑えました。その一方でキャリブレーション専用流量計を増設、内蔵部品個別にスイッチを設置、USBポート、給排気ポートなど普段使わないポートは全て背面配置、Windows対応のAC-004専用システムプログラム&LI-COR分析計用データロギングソフトウェア(他メーカーの分析計には非対応)を附属するなど汎用性を優先して改良しました。分析計、パソコンをお持ちで有ればあとは本AC-004-HDを準備するだけで各種観測が可能なパッケージです。外寸法は米国LI-COR社LI-7000と同程度(ノブなど含まず。)に納めていますので本機の上にすっきりと設置できます。AC-004シリーズで唯一量産可能なモデルです。(※LI-7000専用というわけではございません。)







標準仕様一覧
サンプルガス流量計レンジ 最大15Litter/min
キャリブレーションガス流量計レンジ 最大500mL/min
リファレンスガス流量計レンジ 最大20mL/min
サンプルフィルター E.M.J. TF-55(φ55の疎水性フィルター100枚附属)
電源 AC100V
エアポンプ 榎本マイクロポンプDM707BV※他種のポンプも搭載可能
電磁バルブ設置数 標準4個(最大8個まで増設可)
チューブサイズ 外径1/8インチ(校正ガスライン)、1/4インチ(サンプルガスライン)
サイズ 横370mm、高さ180mm、奥行き260mm
標準付属品 Win対応AC-004専用システムプログラム&LI-COR分析計用データロギングソフトウェア、ACコード、取扱説明書、φ55疎水性テフロンフィルター100枚(内一枚はTF-55に設置済



高精度CO2キャリブレーター CGM-100型
   

説明:分析計の再キャリブレーションを現場で簡単に行うことが出来るガス混合装置です。高精度デジタルマスフローコントローラー2台でガス流量をセットし、内蔵するガス混合チャンバーで混合、希望の濃度のCO2ガスを出力します。このガスをNDIRのサンプルセルに流すことで多次元のキャリブレーションが可能です。附属のWin対応CGM-100専用ソフトウェアにより操作は簡単。準備した高濃度と低濃度のCO2ガス本装置に接続し、背面パネル上部にあるRS-232C端子を通してPCに接続します。各校正ガス濃度をソフトウェア上のブランクに入力し、希望の濃度を設定するだけであとは本装置にお任せして下さい。
LI-7500他ゼロガスにCO2フリーガスを要求する分析計には正面に設置したソーダライム入りのカラムを通過させることで、CO2を除去、CO2フリーのガスを製造できます。写真のモデルは配管が外径4ミリの仕様ですが標準モデルは1/8インチです。LI-610が水蒸気濃度のキャリブレーターとすれば本装置はCO2のキャリブレーターと位置付けできます。
校正ガス流量計レンジ 最大500mL/min
リファレンスガス流量計レンジ 最大20mL/min
電源 AC100V
内蔵マスフローコントローラー 日立金属製デジタルマスフローコントローラ
チューブサイズ 外径1/8インチ
サイズ
標準付属品 Win対応CGM-100型専用システムプログラム&LI-COR分析計用データロギングソフトウェア、ACコード、取扱説明書、


PP SYSTEMS社製CIRAS-1の改造
CIRAS(サイラスと読む)の初期型でアラビドプシスの個葉について呼吸量を測定したい、しかしながら予算は厳しいという状況でしたので好きに改造させていただきました。写真はもう既に使い込んだ時点での撮影になります。インチ規格の採寸で手間取りましたが、φ10で極薄の嘴(クチバシ)を作りました。図面のような新設計のチャンバーヘッドと入れ替える手法ですから、後日元に戻すことが可能です。低予算でアラビの計測を実現できたと喜んでいただけました。



LI-6400向けアラビドプシス測定用マイクロチャンバーMicro Chamber for the Arabidopsis measurement
   説明:もはや説明の必要がない程有名な6400ですが、今回も↑のサイラスと同じくアラビドプシス(シロイヌナズナですね)の個葉について呼吸量を測定したいというご要望です。一応アラビ用のチャンバーはメーカーから出ているのですが、これが実際に使ってみると計測できない、葉温を計測できない、などの不具合があるらしいです。毎度インチ規格の採寸で手間取るのは同じです。計測部の直径がφ8で、極薄の嘴(クチバシ)を作りました。日本ではあまりに高額な機器なので、本体に手を加えることはせず、チューブユニオンを装着できるアダプタを作り、ネジ4本で組み込める設計です。標準のチャンバーヘッド(分析部)はアラビに対して大きすぎますので、チューブを介して分析部と切り離しました。これはハンドリングだけが目的です。葉温の計測も行えるように極細の熱電対を下クチバシ中央仕込んでいます。これは分析部にコネクタで刺すだけで装着可能。上部には光ファイバーを装備できますので、汎用的なLEDやハロゲン光源を使った照射が可能です。小型三脚と組み合わせて使用しますが、写真のように三脚が巨大に見えるほどに小さなチャンバーです。当然ながらファイバー装着部にはサファイヤガラスでガスの流入を止めていますからファイバーなしでも使用できます。開閉機構は通常とは異なり、クチバシを垂直移動する構造です。この理由は、アラビドプシスのような小さな薄い葉を空気漏れなく挟み込むには理想的な動きだからです。またバネを使う構造ではクチバシのクリアランスが小さいほど締め付けが弱くなりますので、その逆の特性を持つマグネットをクチバシの中央内側に装備する事で挟み込みの圧力をかけています。ネオジウムは強力なので十分なクランピングが可能になってます。設計の打ち合わせは6ヶ月に及び、設計変更5回という執念の作品です。




MIJ-02 DENDRO METER
デンドロメーター
 PAT. PEND.
   説明:フルスケールが長いデンドロメーターがなくて困っていると言うご要望から設計製作されたデンドロメーターです。開発当初は従来からよく見られるポテンショ(回転抵抗)方式の延長線上の仕様でなんとかしようと思っていたんですが、周囲温度の変動はそのまま誤差に繋がります。それを回避しようとすると2chの信号を読まなくてはならないし、じゃあ2ch対応の安価なロガーが有るかと言えばそんなの無い。あっても高いか、精度が悪い。かといって高価なマルチチャンネルロガーを使って、複数のデンドロに有線で接続すればとも考えましたが、費用対効果は悪く、測点の範囲が制限されます。また長ーーい信号線は動物にかじられて終わり、という問題もあるそうです。よく調べると、メジャーとバネで作った目視確認型の簡単なデンドロが最初に登場し、それなりに長い測定スパンを持っています。その後、ロガーに接続したいという要望があったのでしょうか、ポテンショ式が登場したのはいいのですが、その際、既存のポテンショ(要するにオーディオのボリュームですね)を流用したため、軸の直径は結構小さいわけで、それは測定スパンに影響しないわけがなく、数mmのスパンという次第になった様子です。で、それで十分なスパンかというと、1ヶ月でデータ回収に行けるという方には十分です。しかし、普通は設置場所は山奥でしょうしまじめにデータ取ろうとするとそれは大変です。この機会にデンドロメーターという「モノ」はどうあるべきか?を考えたのですけど、自ずと仕様が決定されました。1広範囲にばらまき設置が可能である。2スタンドアローン、ロガー&電池も含めて。3測定レンジは50mmは欲しい。1年間は放っておきたい方向けに。4分解能は10μm。5耐候性はIP66以上。6風などで取付部が揺れる影響を排除。難しい年末の宿題でした。

で、結論が写真のものです。従来のデンドロメータとの相違点はリニアエンコーダの採用です。フルスケール100mm、分解能0.01mm、左写真下端に見える金具だけは樹幹にしっかりと装着しなければなりませんが、本体と離して設置可能な設計なので風などの影響は無い、などいう特徴を持っています。(納期の都合で写真の機体ではHIOKIロガーを内蔵していますが精度に限界があるため、専用シリアルロガーを別途開発中です。)。完成後、気になってしょうがないのが、「バネ」です。本デンドロはバネの力でワイヤーにテンションを掛けていますけど、ご存じのようにバネというのは変位に比例した引張力が発生します。従来のデンドロの場合はせいぜい10mm程度の変位なので、そこは無視してきてますけど、100mmの変位では無視できない。解決策は「錘」です。重量は変化しませんからケーブルのテンションも一定になるわけです。幸い箱は結構大きいので錘を入れるスペースはありました。反面、この箱の大きさが欠点でもあります。250×151×112mm。無理にフルスケール100mmでなくても、50mmにして、つまりエンコーダを切ってしまえば、小型化することは可能でしょう。暫定カタログはこちら
 


MIJ-03 The Soil O2 Sensor
土壌酸素センサー
PAT.3025495.
7月現在、テストを委託した研究者分も含めて7月現在合計9台が現場で仕事しております。一部重機で踏み固められてるらしいですが、それでも出力は出ているというお知らせはとても複雑な気持ちにさせてくれました。根呼吸の状態を計測できればいいなあと言うのがそもそもの需要見込みだったんですが、考えていた以上に根呼吸と土壌酸素の関係は重要と言うお話を頂きましたので、以後継続して製造販売する事に致します。実は土壌中の酸素というのは結構良く話題に上るお話で、「土壌に酸素を供給する」創意工夫は昔から多岐に渡った手法が存在しています。(参考:検索結果)しかしながら、ごくごく一部の研究者しか土壌中の酸素のモニタリングを行なえていない状況でした。(参考:検索結果)。今後、フィールドからデータが出てきたら可能な限り公開予定です。土壌中の酸素と言えば、酸化還元電位ORPの測定と混同されがちなんですが、本センサーで計測するのはO2という分子の形をした酸素の濃度、もしくは土壌水(しゃぷしゃぷの土壌)の場合には土壌水中のO2と物理的に平衡した気相換算値となります。土壌中に解離したイオン類は一切検出しませんので、違いに注意してください。
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↑一部データを公開します。pFと同時計測。潅水を要因とした変動はありますが、急激ではない点が面白いです。



↑追加です。北海道北部での計測データ。(クリックでpdfに拡大)O2、CO2、PARの計測です。


MIJ-04 The ASHI-BA Tower for the Observation
観測用足場タワー
足場鋼管を使用したタワーを通常製品に加えました。国産足場資材だけで施工いたしますので、安価な施工、いつでも撤去が可能になります。きっかけはさるお客様からの電話でした。長期に渡って樹木の調査に必要だが、設置場所が大変な場所にあるので大手ゼネコンから断られてしまった。との事、もちろん現場を見に行ったわけですが、自分の体を現場に運ぶので精一杯という環境、要するに道がない山の頂上という環境です。数年先の撤去も考えるとそうコストはかけられないわけです。こういう需要があるんだなあとは思いましたが、要望にお応えするのは無理だろうと思いました。しかしながら弊社とおつき合いのある施工会社の現場監督は「やれる」と・・・。こういう次第です。

全景の撮影は不可能な場所でした。
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MIJ-05 The Robotic Gas Sampler 64Ch. Version
ロボット型ガスサンプラー64チャンネル
説明:「現場に設置している自動開閉タイプの土壌呼吸チャンバーから3時間毎に1週間以上にわたって無人でサンプリングする装置を。現在は人力でやっており、そりゃあ忙しい。サイトが増えたらどうしたものやら・・・。」とのご要望がございました。北海道大学大学院 農学研究科 環境資源学専攻地域環境学講座土壌学分野当初は得意な電磁弁をたくさん付けて・・・と考えておりましたが、一日7本のバイアルを消費、一週間で49本、ゆとりを見れば8×8=64本という、バルブの数がばかばかしい装置になってしまいますし、また64チャンネルのシーケンスユニットと言えば需要はあまりないだろうし、と言うことは泣く子も黙る金額なんだろうなあと。そこで、今回はロボット型のガスサンプラーを作りました。ステージ上面には64本のバイアル瓶がずらりと規則正しく並んでおり、その上部のゴムキャップを写真の様な汎用の針で刺していき、針の中にはガスの流路としての穴があってそこからバイアルへガスを導くという構造です。完成後、バルブ式で進まないで良かったと思ったのは、針を刺すとき以外はバイアルにはチューブなどの異物が接続されませんので、漏れなどのトラブルが無いわけなのです。電磁バルブだと長時間では結構漏れます。バイアルの中身はガスクロで分析されますから、その漏れの影響は確実に一発で発見される→クレーム→悩む→作り直し、というストーリーになっていたでしょう。電磁バルブってそもそもある程度漏れがあるのが普通という代物です。流量計は浮子式ですが、別にマスフローじゃなくてもこれで十分。(バイアルで自動的に定量できてます。)シーケンサーにはOMRONのZENという汎用のものを採用しました。ラダープログラムによる制御で、ロボットが動くタイミング、ポンプのオンオフ、土壌呼吸チャンバーの開と、閉、つまり4出力を制御しています。輸入品のロガーのように熱暴走とかタイミングがずれたりとかそういう不安材料がなく、スタンドアローンでひたすら仕事します。用途は様々考えられますが、特に土壌ガスサンプラー、大気ガスサンプラーとしてお使いいただくのに向いてます。もしくは、ポンプと流量計を変更すれば液体のサンプラーなんかにも使えると思います。写真の背景がいまいちですが、これは輸送用の木箱です。つまり「自重が重い」のが唯一の難点です。約20キロあります。正面の赤いボタンがやけに目立っておりますが、これは自爆ボタンではなく、緊急停止ボタンです。
カタログはこちら。インストラクションマニュアルはこちら。



MIJ-06 The Nissy Instruments社製 サップフローセンサーN-Sapシリーズ
   説明:サップフローセンサーといえば、買って損した気分になってしまう印象を与える輸入品オンリーというマーケットでしたがこの状況を解消し、広く活用頂けるようにする事を目的に、Nissy Instruments社が静岡県にて立ち上がりました。現在は茎(幹)熱収支法のサップフローセンサー専門メーカーですが、グラニエセンサー製造の準備も進めています。そもそも茎熱収支法とは国産の技術だったわけで、何故に輸入する現実が存在するのか???です。(特許調べても米国でしか存在してません。日本では80年代は特許より論文の方が先でしたし、そういう事情かなあと推測します。)
 現状の受注数はごく僅かなので、当面は完全カスタムメイドで製造します。期間限定ですが制作者による「使えるようになるまでフルサポート」を実施中です。また、現在まで輸入品を使って来られた方向けに、コネクタを共通仕様にする事も可能です。本センサーは弊社の製造ではございませんが独占販売させていただいております故、Made in JapanシリーズのMIJシリーズに加えさせていただきます。カタログはこちら





MIJ-07 Fruit Photosynthesis Measurement System
果樹呼吸測定システム
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   説明:果樹呼吸測定システムについて設計製作依頼を受けました回答がこちらです。左が果樹を囲うチャンバー、右がコントローラーです。現場で用いるので可能な限り電気を使わない条件に対応するために全手動にて操作できる仕組み(コメント:予算の制約もあるんですが・・・。)です。ガスを循環する配管の場合、果樹が発生するエチレンガスの影響から急激に腐敗してしまう為、フロースルー、つまり、標準ガスをチャンバー下部から導入し、上部から排気された呼吸量に応じた空気を分析計で計測するという仕組みです。校正ガスは任意の濃度で製造できますから、例えば0ppm-CO2ガスでも、380ppm-CO2ガスでも好きなようにCO2環境を調整し、排気をモニタする構成です。NDIRの分解能や精度には限界がありますから、流入空気の流量を押さえることで、そのダイナミックレンジを上げる流量セッティングにて計測するわけです。フロースルーの良いところは連続計測が可能である点です。クローズド配管の場合、チャンバーとNDIR間で同じガスを循環し、その濃度上昇速度(傾き)を見ることで呼吸を調べますが、確かにNDIRのダイナミックレンジを有効に使えるのは確かです。しかし、果樹呼吸の場合には、エチレン、湿度、圧力、温度上昇の問題でなかなかうまくいきませんし、失敗例を良く聞きました。チャンバーからの漏れ空気も大きく影響しますね。
 今回は、果樹を生きたまま測定すると言うことで、チャンバー上部の蓋は二分割する構造です。果樹の上にある茎を回避する為ですが、どうしても茎周辺部だけはワンタッチというわけには行かず、非硬化パテ(エアコン配管パテですね。)を使ってシールします。微細な漏れは恐らくあるはずなのですが、チャンバーの外に逃げるだけでNDIRの計測値には影響しませんから、これもまたフロースルーの良いところでしょう。チャンバーは汎用カメラ三脚に固定できるように設計しています。これに組合わせる分析計は何を使っても良いです。セル容積が小さくなければならない、応答速度が・・・等はどうでも良いように設計してます。上部分割の蓋には実はφ4マグネット4対を仕込んでおり、中央分割部分のスポンジを締め付ける構造です。



MIJ-08 The Portable Insect & Soil Respiration Measurement System
屋外携帯型昆虫及び土壌呼吸測定システム
   説明:森林生態系の炭素循環に関する研究では、植物による二酸化炭素の固定のみが着目を浴びてきました。その一方で、シロアリ、ミミズなどの土壌動物や、土壌中のカビ、バクテリアなどの微生物による枯死植物の無機化については観測報告が少なく、その為の道具も多くはありません。これら生物の二酸化炭素放出速度の測定手法はいくつか考えられますが、ガスクロマトグラフィーによる測定では、サンプル採取後の輸送時間が大きく影響する可能性が高く、精度の良い値を得るためには調査地で迅速に測定を行う必要があります。MIJ-08は屋外で土壌や、昆虫の呼吸速度を計測するために必要な物を全てパッケージしており、サンプル採取から測定までを迅速に実施できます。昆虫チャンバーと土壌チャンバーを複数準備すれば、効率的な作業が可能です。
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  今回はシロアリ呼吸と土壌呼吸をターゲットに設計製作しましたが、流路と、チャンバー形状を変更すれば融通が利くシステムです。昔からなかなかうまく同定できない植物プランクトンの光合成速度、動物プランクトンの呼吸測定や、小動物の呼吸、株単位でしたらアラブドプシスの光合成速度、等々に適用可能です。そういうニッチなオファーお待ちいたします。




<特徴>
○赤外線CO2分析計他、必要な物を全てパッケージングしました。
○4Ahのリチウムイオンバッテリーを2個搭載し、屋外での長時間計測を実現しました。
○消費電力を節約するために可能な限り手動にて操作する仕様です。
○ソーダライムカラムを装備し、外気からCO2フリーのガスを製造できます。
○強固な防水ケースに納めていますから、海外での調査にもハンドキャリーで携行できます。
○土壌用チャンバーの内径は「午後の紅茶スチール缶」の外径に合わせてます。
 つまり、土壌のサンプリング方法はご想像の通り、この缶の規格は世界中にあり、入手性は◎です。

<注意>
必要な物を全てパッケージしてますが、ノートPCだけは含まれておりません。別途販売可能ですが、もはや何処でも買えますしご準備いただいた方が良いと思います。



MIJ-09 The V-Shaped Weir for the Hydrological Observation Vノッチ型量水堰
   説明:水文学的循環の研究には欠かせない量水堰です。正確な流量の計測のために、渓流に設置して一度流水を静水池に貯水し、流出口(ノッチ)から流下させる方法で流量を検出する構造です。流量の検出は静水池の水位を連続的に記録する必要がありますので、別途水位計などを設置して使用します。全幅、全高は設置個所の地形や岩盤による制約を受けますので、標準寸法は目安で、設置個所に合わせた施工となります。水位−流量曲線(HQ曲線)の係数は設置後に実測を行なう事になります。日本の標準的な気候において、本量水堰が対応する流域面積は約3haになります。
世界初(多分)の量水堰カタログはこちら

右が90°ノッチ、左が120°ノッチです。流量に応じて使い分けます。とはいえ、流量がわからんからこそ堰を設置するんですが・・意味不明。念のためにノッチだけを必要に応じて入れ替えできるような設計です。ノッチの重量は大人1人くらい。エンドユーザーでもできなくはない作業です。堰の上に設置したのは観測機器用の物置です。撮影:森匠(広角20mm)
2006年12月末設置完了。バシッとした新品なんですが、何故か雪景色に溶け込んでおります。見てのとおりMIJ-09は弊社製品の中では一番の長寿命製品となります。30年以上はこの場所に居座り続けるでしょう。今回の設置場所は材料の運搬、設置に関してはなかなかに労力を要する所でしたので、現場監督の森匠さんは、「日本中何処でも作る。」と仰ってます。できることなら、氷点下になるシーズン以外でお願いいたします。
2007年1月9日、お客様一同に御参加頂きまして、通水式を執り行いました記念撮影。右はセンサー類を設置する塩ビ管VU200。
撮影:森匠



MIJ-11 The Mechanical Shutter Control System 蛍光反応測定用機械式シャッターコントロールシステム
   説明:植物の蛍光反応を研究している九州大学農学部様から依頼を頂きました。「msecのオーダーで2系統のSCHOTT社のハロゲン光をON・OFF制御したい。一方が照射している間にもう片方が閉じるという動作。」との要望でした。ハロゲンはご存じのようにオンオフに対する反応が秒単位です。LEDにすれば応答性はよいですが、光量が不足するので使用できません。ハロゲン光を照射し続け、機械的に断続するしかないと言う結論から、カメラのシャッターを流用する方針で開発をスタートしました。使用したカメラはNikon F90を2台、このカメラはなんと1/8000のシャッタースピード。ただし、今回は外部からコントロールするので、バルブモードのみを使用します。以下のようなバルブ開時間と閉時間になりました。555タイマーICを核に1、5、10、20、40、50、100、250、500、1000、10000、20000 msecの中から任意に選択可能に作っています。F90は最終的に写真のお姿になりました。本体には穴あけなど一切しない設計ですから、いつの日か「カメラ」として使うことがあるかも知れません。気になるシャッタースピードですが、電子ペンレコを記録計に、LI-190をディテクタに使って実測して頂きましたところ、ジャスト1msecで光束を切断できました。これは35mmサイズのシャッターをフルに使用した場合の結果ではなく、φ6mmという光束のファイバーをシャッター中央部に0.5mmの距離で配置し、その直前をシャッターが通過する故に出された結果です。(フルサイズで使用したら35/6=6msecになるでしょう。)予想外の出来事は1、5、10、20msecの信号をF90が受け付けないことです。これはF90のレリーズポートに仕様上の制約がある為です。20msec以内で手動でオンオフする人はいないと言うことです。そもそも使い方を間違えているのはこちらですから文句は言えません。
仕様書はこちら

機械式シャッター部。背景のSCHOTT2台から光ファイバーでカメラに導光し、シャッターで断続、前面の光ファイバーからタコ足ファイバーへ入射します。 黄、青、黒のラインが2組、それぞれ2台のF90のレリーズポートへ接続されます。右上がコントローラーの電源スイッチ、真ん中が時間設定、赤いボタンで動作開始。
WALZ社OLD PAM(PAM101)、SCHOTT光源、沢山の光ファイバーと連結した全景。 ファイバーが刺さっている為光は見えませんが、右と左は逆動作します。
右がノーマルオープン、左がノーマルクローズで動作します。 背面にはSHOTTからファイバーが突き刺さります。シャッター面とファイバー端面間の距離は0.5mm。前面も同様。光りのロスを最小限にします。



MIJ-12 The Waterproof Soil Water Content Logger 防水型土壌水分計測ロガー
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   説明:土壌水分センサーと1chロガーの組み合わせで、長期バラマキ型の観測を行う場合を考えて開発したパッケージです。専用基板のPLHT-01はDelta-T社製のシータプローブ、SM200、並びにデカゴン社のEC-5、EC-10、EC-20の全てに結線を変えるだけで対応可能です。後日センサーだけを別の種類に置き換えることが簡単に出来ます。電池は単三4本ですから容量は十分です。完全防水にするために、ペリカンケース型式1030にセンサー以外を全て組み込んでいます。センサーケーブルはケースに装着したケーブルグラントを通すことで防水性を確保してます。(写真はEC-10との組み合わせ例です。)

価格はカタログに記載しております。



MIJ-13-Portable Weather Station 携帯型気象計


   説明:携帯型の気象計はいろいろあるんですけど、「精度良く」という項目を無視した仕様(一方でそれなりに安価というメリットは確かにあります。)しか探せないのが実状です。特に温度、湿度はラジエーションシールド無しで一体何を計っているのか疑問です。これを根拠にまともに使える携帯型気象計を作りました。弊社が最近好んで使っているDeltaOHM社(イタリア)製の温度、湿度、光量子、大気圧センサーとマルチファンクションデータロガーを組み合わせ、リチウムイオンバッテリーを別途装備した携帯型気象計です。総重量は7.5kg(リチウム用充電器含む)です。写真の通りカメラ用のアルミ軽量三脚を採用してますから、その利点として全高87〜187cmまでの間ではありますがハンドルをくるくる回して調整できますし、光量子センサーのレベル出しが容易です。AC電源はないけど自動車用バッテリーやソーラーパネルの設置まではやりたくない、観測期間も短め、現場設置作業時間は短くしたい、でも高精度に計測したいという用途に適しています。全高調整機構は鉛直プロファイルを測定する時などに便利ですし、1ユニットが軽量小型なので多数の地点の観測にも適します。置いて帰るだけです。ケースにはおなじみのペリカン(L406×W330×H174mm)を採用し、サイドに防水ケーブルグラントを装着しました。リチウムイオンバッテリーとロガー本体の電池を併用して約10日連続稼働します。熱線式風速計、放射収支計、アルベドメータ、日射計などを接続することも可能です。

MIJ-14PAR-Quantum Sensor 光合成有効放射センサー(光量子センサー)
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写真はプロトタイプです。販売する製品は黒アルマイト色になります。

   説明:光合成に有効に使われる400〜700nm範囲の光だけを捕らえる分光特性と、1970年代に定義された光合成有効放射に一致する感度特性を持つ光量子センサーです。防水対策として筐体からケーブルを直出しせず、バルクヘッドコネクタを封入しています。光センサの長期ドリフトの要因は、UV/IRフィルタの劣化がその主要因です。熱、水、酸素が劣化要因なので、水と酸素を除去する薬剤を封入しています。使用するフォトダイオードの波長感度特性はPARの定義に合わないので、これを合わせるために色ガラスで補正を行っています。拡散板については、紫外線防止剤入りポリカーボネイトが一般的ですが、劣化の一要因となるため、弊社ではガラス製拡散板を採用しています。太陽→拡散板→UV/IRフィルタ→色ガラス→フォトダイオードの全てにおけるオーバーオールでの波長感度特性は上記グラフになります。写真ではオプションのネオジウムマグネットベースを装着していますが、これが無くても、M4ねじ穴が底面にありますので、工夫次第でどこへでも設置できます。

2009年2月 アンプ付きに仕様変更いたしました。これまで通りアンプレスで使用することもできますが、外部抵抗でIV変換する事の測定精度への影響、特に温度特性が問題であることがデモ器を通じて発見しました。アンプレスで計測する場合にはその辺にあるPARセンサーと同程度の温度特性ですが、アンプを使うと1/20程度まで温度ドリフトを押さえられます。それ故、是非アンプを使用して計測していただきたく思います。なお、アンプを装備しましたが単価は据え置きです。仕様の詳細はマニュアルで確認願います。

2011年8月 下記弐型を販売開始致しました都合で、製造中止いたします。アンプレス仕様のみは部品在庫が切れるまでは受注生産対応させていただきます。



MIJ-14PAR弐型-Quantum Sensor 光合成有効放射センサー(光量子センサー)
カタログ+マニュアルはこちら

   説明:2011年8月 初期型による観測結果をフィードバックして新規設計、開発を完了し、弐型になりました。PTFE製R40の曲面を持つ大型拡散板により、±1.5%入射角特性エラー(0〜80°)。GaAsPのスペクトルエラーは青フィルター(赤減衰)HOYA LB40を装備して抑制。接着剤などを使った封入組立はバルクヘッドコネクタの密封以外は排除。全ての部品が分解可能で部分修理が可能。浸水の要因であるケーブル取出部はバルクヘッド防水コネクタを採用し、そのため容易にケーブルを脱着可能。アンプ内蔵1mVDC at 1μEの出力、樹冠内、日の出、日の入り時などの暗い環境でも確度の高い計測が可能。オートゼロ回路でゼロ点は自動調整し、かつ常時計測値にフィードバック。ノイズレベルは±0.05μE(汎用ロガー、ディファレンシャル計測時)。水準器内蔵の水平基台と裏蓋を共用した設計。3つのネジで水平出し、2つのネジで固定。水平基台内部にモレキュターシーブとシリカゲルを内蔵。(開発者注:もう、他にやることがありません。)
 販売価格税別7.8万円。2年ほどは直販のみとさせていただきます。

2011年9月 拡散板表面の微少な切削痕が雨滴や塵の排除を邪魔する事で、30/2000μE程度(半年)の出力低下が認められました。対策としてPTFE拡散板を鏡面研磨するバージョンアップを行いました。9月20日以降出荷分は対応済み。それ以前の出荷分は無償で部品交換いたします。infoemj@environment.co.jpにご連絡ください。



MIJ-16-Plant Stem Moisture Content Probe 樹体内体積含水率測定プローブ
カタログはこちら

   説明:タイトルだけで何してるかわかりますので、詳細はpdfを確認ください。果樹研究所と共同で開発しました。ベースはご存じML2xです。写真は固定と可搬の兼用設計タイプです。常時ロガーでデータ取りする固定専用タイプは近日公開予定。


Atmospheric CO2 Profiler ACP-1002型
   説明:室内実験&野外観測両用の地上2点(最大10点まで増設可能)のプロファイルを得ることができます。ペルチェタイプの電子冷却除湿装置、過塩素酸マグネシウムカラム、エアポンプ、電磁バルブ、マスフローコントローラーなどを内蔵しています。外部にノートPCをUSB経由で接続するだけで機能します。野外観測では空気力学的傾度法向きです。流量レンジは500cc/min以下の仕様ですので、渦相関法には向きません。LI-7000、6262、6252などと併用します。2001年九州大学総合理工学研究科大気海洋環境システム学専攻にて使用中。風波水槽にてガスフラックス交換係数を測定。Liss&Marlibat式は越えられそうです。



Dissolved CO2 Profiler DCP-2002型
   説明:室内実験&野外観測両用の水中2点のプロファイルを得ることができます。ガス透過膜型(メンブレン)気液平衡器を2台外部に接続し、2地点のpCO2を交互に計測します。ペルチェタイプの電子冷却除湿装置、過塩素酸マグネシウムカラム、電磁バルブ、マスフローコントローラなどを内蔵しています。外部にノートPCをUSB経由で接続するだけで機能します。LI-7000と併用。2001年九州大学総合理工学研究科大気海洋環境システム学専攻にて使用中。風波水槽にてガスフラックス交換係数を測定。右写真は蓋取ったとき見える内部構造です。日立金属製デジタルマスフローコントローラ、緑色の機器がUSBリレーです。